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「ポッタリアン情報局」分室。 今後はこちらを中心に更新していきます。 原書購読奮闘記のログ、コメント、その他のコンテンツも順次こちらに移行する予定です。 各記事にコメントをつけられますので、ぜひ、どうぞ。 お待ちしております。
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日本での発売日は、2002年10月23日。
発売1ヶ月前の9月には、予約注文が200万セットに達した、と各種メディアで報じられました。
最終的には、初版部数として230万部を発行しました。
この数字は、漫画以外の一般書籍の初版部数としては、同じシリーズの「アズカバンの囚人」が記録した80万部を抜く最高記録となりました。

ちなみに漫画では「ONE PIECE(ワンピース)」(集英社)の単行本(コミックス)第24巻(2002年7月発売)が初版252万部、25巻(2002年9月発売)が初版254万部を記録しています。



この数字ですが、書店からの注文が200万部を越えたということであって、200万人以上の人があらかじめ書店に予約した、というわけではありません。
CDやDVDは特典をエサに予約を受け付けるケースが多いですが、本は予約という習慣があまりないように思います。
さらに予約特典のおまけ付き。
予約を受け付けた分を確実に発売日に書店に届けるために、「〜炎のゴブレット」は買切という方法が取られました。
小売の書店から返品できないということです。
本の場合、多くは委託という形で小売の書店に卸されます。
委託販売だと返品することが可能なのですが、返品のリスクを避けるために、取次側で書店に卸す部数を変更することがあるようです。
小売店にとっては、返品可能ならば、売り切れるより余るくらいの方が都合が良いのですが、だからといって、多めに発注して後で返品されても…ということです。
買切にすれば、発注した分だけ確実に入荷、ということで歓迎される一方、
委託の場合と同じ掛け率だったので不満の声が挙がっているようです。
(…というのは本屋さんの事情ですが…)


発行元の静山社さんは発売日が守られるよう、書店と協定を結んで同日午前5時以降に販売するよう求めていました。
「全国一早い」午前5時から発売したのは、東京都八王子市のJR八王子駅前の「くまざわ書店」さん。
その他、大手書店でも、通勤通学前に手に入れたいというファンに向け、営業時間を早めて販売するところがありました。
静山社社長で翻訳者でもある松岡佑子さんは、魔法使いの帽子とマント姿で都内のいくつかの書店を来店し、営業サービスに一役かったそうです。


早朝販売のアイデアを出したのは、知る人ぞ知る井狩春男さん。
人を集め、発売日に書店に行列をつくらせ、テレビを呼んでニュースにすれば、そのニュースを見て新たな読者をつかめるのではないかと、狙ったそう。
御自身のサイトでは行列ができず、失敗とおっしゃっていますが、ニュースになったのは確かで新しい読者を掴めたかどうかはわかりませんが、話題は呼びました。


でも「早朝」というのは、明らかに大人(つまり出勤前の会社員など)を狙っている感じがしますね。


この週のベストセラーの1位はもちろん、「〜炎のゴブレット」。
相乗効果か、既刊のホグワーツ校指定教科書の「幻の動物とその生息地」「クィディッチ今昔(いまむかし)」(紀伊国屋Bookweb)や「〜賢者の石」「〜秘密の部屋」「〜アズカバンの囚人」が再びチャート入りしているランキングもあるようです。
ホグワーツ校指定教科書が売れるのはなんとなくわかるのですが、既に読者を獲得していると思われる前3作がチャートに返り咲くのは不思議な気もします。
「〜賢者の石」あたりは図書館で借りて読んで持っていない、という人も多いような気がしますが、このタイミングで売れる、ということは、やはり早朝販売のニュースが一役買っているように思えてなりません。


その後の報道によると、この記録的なセールスの影響は他の書籍にも及んでいるようです。
映画の公開も控え、書店はどこも「ハリー・ポッター」コーナーを作る程の盛況ぶり。
「この時期に新刊を出しても、書店に並べてもらえない」と、新刊書の刊行を見送る出版社もあるそうです。それもごもっとも。
ボリュームを考えれば、上下セットで3800円というのはやむを得ないのかもしれませんが(それでも発行部数の少ない専門書ならともかく売れるとわかっているのだから安くして欲しいものですが…)、これを買ってしまったらなかなか他の本には手が出なくなります。
もちろん、読むのにも忙しい(笑)。


短期的には、他の書籍にとっては頭痛のタネの「ハリー・ポッター」シリーズなのかもしれません。


さて売行きの方ですが、11月13日配本分で5刷300万部を超えるそうです。

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