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ハリポタ映画が、コスチューム・デザイナーズ・ギルド賞を 受賞(時代/ファンタジー映画部門)したというニュースが入った。 英国アカデミー賞ではのきなみフラレテしまったあとだけに、ファンにとっては、 賞を受賞したというのは嬉しいニュースである。
映画の時代/ファンタジー部門ということだが、確かにファンタジー映画で あることには違いないが、ファンタジックな衣装が出てくるかと言うと そうではないように思う。 魔法使い、魔女の先生がたのローブ、三角帽姿は、それっぽいかもしれないが。 でも、子供が主役の映画であるだけに、先生たちの衣装は渋い色でまとめられ、 それほど目をひくような印象はなかった。だからといって、あれはあれで 計算された色使いだったのだろう。
話はそれるが、2作目で登場するロックハート先生は、とにかく目立つ鮮やかな色の ローブを次から次へとまとって登場する人物である。 映画ではどんな風に目を楽しませてくれるか興味津津だ。ベストセラーの映像化で一番期待されたのが、クィディッチのシーンだった。 言いたい放題でも書いた通り、クィディッチのシーンに関しては私は少々がっかりした。 CGっぽさが最後まで目について気になってしまった。 スピード感はなかなかのものだし、映像だって、TVゲームから比べれば、格段に美しい ものに違いない。 実際、多くの人がクィディッチのシーンを映像で見て良かったと言っているようだ。
私が一番ひかれた映像は、ハリー、ロン、ハーマイオニーが、制服姿に黒のローブ をまとって画面いっぱいに歩いてくるシーンである。 とにかくこの制服姿が可愛い。 本を読んでいても想像しなかった絵だ。
それもそのはず、本では、ローブのことは書いてあるが、制服のことは全く 触れられていない。 イギリスの全寮制の学校だと、わざわざ書かなくても、Vネックのセーターに ネクタイといったような制服があるのが当たり前なのかもしれない。 でもそんなことは外国人である私には容易に想像つかない。
ハリポタグッズがたくさん出回っているが、グッズのイラストのハリー達は、 ジーンズ・スタイルにローブをはおっている。 アメリカンな生徒の服装にローブというのは、なんとなくミスマッチだ。 グッズのイラストは最初に見たときから馴染めなかったのだが、 そのミスマッチなスタイルに最大の原因がある、と気付いたのは随分、後のことだ。 最初は、本を読んでイメージしたハリーの顔とイラストの顔が違うから、 くらいにしか思っていなかった。
しかし、映画に出演している子役達は、自分が思い描いた登場人物の顔と 必ずしも同じ顔をしているわけではないが、スッと馴染んでしまった。 そして、何よりもあの制服姿。 魔法使いのローブが自然に馴染んでいる。 そんなマッチした衣装の子役達がエキストラも含め、学校の中を闊歩している 姿の映像はかなりのインパクトを持って私に迫ってきた。 もちろん、セットではなくロケだろう。
特殊効果や撮影技術でインパクトを与える映像も悪くはない。 が、例えば、映画「仮面の男」のクライマックスで4人の元従士が揃って従士の制服 スタイルで画面いっぱいにジャーンと現れるシーンがあった。 なんとカッコ良かったことか。残念ながらテレビで見たのだが、あのシーンだけは 映画館の大スクリーンで見たいと思った。映画グッズとして、ホグワーツの制服のセーター、ネクタイ、ローブなどがある。 かなりの人気商品らしい。 そりゃそうだ。 あの映像を見れば、一度着てみたい衝動に駆られてもまったく不思議はない。映画「風と共に去りぬ」では、負傷兵が並べられている駅のシーンが圧巻だ。 主人公スカーレットからだんだんカメラがひいて行くと、どこまでもどこまでも、 負傷兵が並んでいるあのシーン。 映画ならではの迫力だった。
真っ白い雪の中、黒いローブをまとったハリーは、グリフィンードルカラーの エンジとゴールドのマフラーをしていた。 このグリフィンドールカラーは、原作の中ではっきりと書かれていた色だが、 白い雪と白いふくろう、黒いローブに黒い髪のハリーの中で鮮やかな色使いである 映画「〜賢者の石」の中で最も美しいシーンではないだろうか。
賞を受賞したから言うわけではないが、映画「〜賢者の石」の魅力は 子役や脇を固めた名優たちだけでなく、衣装にもあったと思う。